日本看護コーチ協会
By Tsunenori Mita Follow | Public

【JNCAの想い】

2013年秋、コーチングのトレーニングに参加していた2人の看護士がランチ・タイムにこんな話をしていました…。

「看護の世界にコーチングを根付かせたい!」
「看護の現場が思いやりと愛情に溢れコミュニケーションがもっと交わされるようになれば、より働きやすい環境が実現する!」
「コーチングをベースにしたコミュニケーションが広がることで、患者様も、利用スタッフ同士も、そして何よりも看護師自身がより幸せに生きる力を発揮できる!」

そして2014年12月、2人の想いは結実し一般社団法人日本看護コーチ協会(JNCA)が設立されました。

JNCAは、
「人の持てる力に働きかけることで、健康な社会の創造に貢献すること」
を理念として掲げています。

ナイチンゲールは、
 「健康とは、良い状態を指すだけでなく、我々が持てる力を十分に活用
 できている状態を指す。」   (ナイチンゲール著作集・第2巻 P128)
としています。
つまり、ナイチンゲールは患者に対してその持てる力に働きかけ、その力を引き出し、十分に活用できるようになることが看護であると考えました。
JNCAはその考え方に強く共感し、人の持てる力=人の可能性を信じて働きかけることで、一人ひとりがその人らしさを十分に発揮できる健康な社会の創造に貢献していきます。

【JNCAの大切にしていること】

一人ひとりの可能性が開花し、組織が持続的な成長を遂げていくためのコーチ型コミュニケーションを実践していくに当たり、JNCAはマインドフルなコミュニケーションを大切にしています。

マインドフルなコミュニケーションは以下の4つから構成されます。

○マインドフルであること
・今ここで、自分の内側で起こっていることに気付いている
・今ここに、意図的に集中している

○オープンであること
・わからないことをわからないままにしない
・わかったふりをしない

○ニュートラルであること
・あるがまま、なすがまま、ありのままを受容する
・評価判断、好き嫌い、良い悪い、勝ち負けから離れる

○クェスター(探求者)であること
・相手に興味・関心・好奇心を持ち続ける
・相手、そしてその関係から学習する

今ここで自分の内側で起きていることに価値判断を加えずあるがままに気づくことで、相手に対してそして自分に対して思いやりの気持ちを持ってアクセスできるようになります。
単にスキルとしてのコミュニケーションを身につけるだけでなく、健康に持てる力を発揮できる看護師をサポートしていくためには、その人の基盤となるあり方から整えていくことが大切であるとJNCAは考えています。


【看護コーチとは】

医療の現場では、医療の高度化、超高齢社会に伴う看護業務の複雑化等、様々な変化が押し寄せており、看護師に求められる役割や責任も年々増加しています。なかでも、看護師が患者と医師のコミュニケーションをサポートしたり、看護師が治療中の患者から話を聴いて意思をくみ取ったり、看護スタッフが連携して患者を継続的にケアするなど、看護師のコミュニケーションが重要な役割を担っています。

入院患者の場合、コミュニケーションを最も多く取る相手は看護師になります。その看護師に対して、

・いつも忙しそうにしていて話しかけづらい、
・しっかりと自分の話を受け容れてくれない、
・対応が冷たく感じられるなど

といったことを患者が感じたら回復過程に大きく影響を与えることになるでしょう。また、医療スタッフ間でどのようにコミュニケーションが交わされているかということが、医療安全やヒヤリハットの防止に、さらにはチーム内の活性化や働きやすい環境作りや人材育成といった面においても不可欠な要素であることは間違いありません。

看護コーチとしてコミュニケーションを学習する目的はまさにそこにあります。あなたが、あなたらしさを発揮しながら周囲の人の持てる力を活かせるようなかかわりができるようになる、そしてあなたのチームの生産性の向上や働きがいのある職場づくりに貢献すること看護コーチの役割です。


【コーチングとは】

コーチングとは、相手が自らの望む目標に向かって持てる力を活かし最善を尽くせるよう、対話により気づき、学習、行動を促進する協働的なプロセス(かかわり)のことを言います。つまり、なりたい自分になるために自分の内側にある答を導き出し、自発的な行動を促し、自己実現を支援するコミュニケーションです。

優秀と言われ、成果を出し続けている組織のリーダーには、たとえコーチングを学んだことがなくても

・その人と話していると自然とモチベーションが上がる
・その人のサポートのおかげで目標が短時間で確実に達成されるようになった
・その人の存在が自己成長につながっている
・その人とまた会って話したいと思う
・その人と話しているといろんな気付きが起こる  など

と言われる人がいます。こうした人をネイティブ・コーチ(Native:生まれながら)と呼びます。この人がどのようにかかわりどのようなコミュニケーションを取っているのかを体系化したものがコーチングであり、その具体的な手法や技術をコーチング・スキルです。

看護の現場では、対患者さん、医療スタッフチーム内、そして自分自身とのコミュニケーションの場面でコーチングのスキルを活用していくことができます。ただし、単にスキルとしてだけでそれを習得し活用することは困難です。コーチングは単なる技術論・方法論ではないので、まず看護コーチとしてのあり方や心構えについて理解を深めることが必要になります。その上で、スキルを活用することでより効果的となり機能していくのです。


【ナイチンゲールとコーチング】

看護学校時代、もしくは看護師として働き始めてからすぐの頃に「看護覚え書」をはじめナイチンゲールの著作を読んだことがあるという方がほとんどではないでしょうか。「看護覚え書」の第1版は1859年に出版されましたが、当時は今の時代で言うところのコーチングという概念は存在していませんでしたが、そこに書かれたナイチンゲールの思想はコーチングに共通する部分が非常に多く含まれています。ということは、他の職業の人よりも自然にコーチングを取り入れることが出来るでしょうし、看護師がコーチングを学ぶことでより良い看護の実践につながるということでしょう。

ナイチンゲールは、「看護」について以下のように定義をしています:

「看護とは、自然が働きかけるに最も良い状態に患者を置くことである。」
(看護覚え書 P211)

また、「病気」「健康」に関しては次のような言葉を残しています:

「病気は健康を妨げている条件を除去しようとする自然の働きである。それは癒そうとする自然の試みである。我々はその自然の試みを援助しなければならない。」 
(ナイチンゲール著作集・第2巻 P128)
「健康とは、良い状態を指すだけでなく、我々が持てる力を十分に活用できている状態を指す。」
(ナイチンゲール著作集・第2巻 P128)

ナイチンゲールは病気を回復過程であり、その人が持つ自然の治癒力が働いている状態であると考え、また、持てる力を十分に活用できるような状態が健康であるとしました。そして、その力が最も発揮できる環境を整えるとともに、生きる力の消耗を最小限にすることが看護であると考えました。

看護の現場では、対患者さん、医療スタッフチーム内、そして自分自身とのコミュニケーションの場面でコーチングのスキルを活用していくことができます。ただし、単にスキルとしてだけでそれを習得し活用することは困難です。コーチングは単なる技術論・方法論ではないので、まず看護コーチとしてのあり方や心構えについて理解を深めることが必要になります。その上で、スキルを活用することでより効果的となり機能していくのです。

こうしたナイチンゲールの思想はコーチングの考え方に相通じるものがあります。

看護の世界にコーチングを広める組織です。
コーチングには、
・相手の人の可能性を信じる
・その人に必要な答えはその人の内側に存在している
という哲学が存在します。可能性とはその人の持てる力であり、生きる力です。潜在能力と言っても良いかもしれません。その人にはそれをやり遂げる能力がある、そしてどうやるかという答えもその人の内側にすでに備わっている。答ややり方を知っている人が知らない人に教えるという「ティーチング」に対して、相手の話を傾聴・質問し対話を重ねることで相手の人の内側にある答(想い、価値観、やり方、戦略etc)を引き出

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